相続法改正⑥(特別寄与料の請求)

相続法改正⑥(特別寄与料の請求)

時間が空いてしまいましたが、相続法改正についての解説の続きです。

今回は、特別寄与者のよる特別寄与料の請求についてです。

通常、相続が発生し、相続人は法定相続分に応じて、又は、遺産分割協議により、相続分を取得します。

今般の相続法の改正前から、「寄与分」の制度は存在します。

被相続人に対し、生前、療養看護等をしたことにより、被相続人の財産の維持又は増加について特別に寄与した者は、法定相続分以上に相続できることになる制度です。

改正が行われる前においては、この特別寄与者になれるのは相続人のみでした。

例として、夫の親の介護を妻が献身的に行っていた場合、妻は夫の親からすると相続人ではないため、一切の財産を取得することが出来ませんでした。

夫の寄与分の中に妻の貢献が考慮されることはあるかもしれませんが。

万が一、親より先に夫が亡くなってしまった場合においては、財産を取得できる可能性はゼロとなります。

この度の相続法改正により、相続人でなくても、特別寄与者として特別寄与料を請求できることになりました。

特別寄与料を請求するには、相続を知った時から6か月、又は、相続開始から1年以内にしなければならないことに注意です。

相続の方法は、お客様の状況により異なります。

萩原司法書士事務所では、お客様に合った最適な相続手続きをご提案させていただきます。

札幌で相続・遺言書や不動産登記に関するご相談は、萩原司法書士事務所までお気軽にお問い合わせください。

よろしくお願い致します!!!

相続・遺言に関連する記事

生前贈与を受け、相続時精算課税制度を利用する方への画像

生前贈与を受け、相続時精算課税制度を利用する方へ

 相続時精算課税を利用する方は、管轄の税務署に対し、申告書を提出する必要がありますが、申告期間は、贈与の行われた年の翌年の2月1日から3月15日までです。一日でも過ぎると、相続時精算課税制度を...
法改正により、2024年4月から相続登記が義務化されます!!の画像

法改正により、2024年4月から相続登記が義務化されます!!

相続が発生し、不動産の名義が亡くなった方のままになっている場合、相続人に名義を変更する手続き(相続登記手続き)が必要です。
ただ、そのままご家族が住み続ける等、名義を変更する必要が無ければ、亡く...
お盆は、相続について話し合いをしましょう!の画像

お盆は、相続について話し合いをしましょう!

お世話になっております!久しぶりの更新です。。お盆が近付いて来ましたが、お盆休み、夏休みを利用し、帰省等で家族と顔を合わせる機会がある方が、多いのではないでしょうか。今年は、新型コロナウィルスが...